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マイフレンドフォーエバー

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汚い者が汚いとされず
綺麗な者が綺麗とされない。
人生に付き物な表現ですが、この作品のような状態だと最もです。
不治の病、いえ、どんな状態であろうと“普通”とされる囲いから外れると人間はそれを蔑みます。
純粋な子供時代にエリックのような人間が存在するだけで、観ていて幸せになれる作品でした。
友情と呼ぶより、愛情に近かったのかもしれません。
エリックに足りない家族愛を、二人の親子から学んだのだと思います。
呆然と見ていて涙が溢れてしまった場面は、ラスト付近。
エリック母に掴み掛かったデクスター母が「暴力に対して怒った事」
「差別と態度に関して」では無く、息子の掛け替えのない親友を想った。
そしてもうひとつ。
棺桶の中に眠るデクスターに靴を抱かせたこと。
旅の中で伝えた言葉が過ぎり思わず苦しくなりました。
「宇宙じゃない、君のそばには僕が居る」良い演出だったと思います。

その作品も、決して“泣く為に観る”わけじゃありません。
作品の中に何を感じるか、その作品が単純な作りだとしても、誰かが何かを感じる作品であれば大きな意味を成します。
分かりきったあらすじだからこそ綺麗で、美しい映像になったと思います。
by ra9room | 2012-05-12 13:28